資本金は借入したお金でも大丈夫?

会社を設立するには、資本金が必要となります。
手持ちの資金がなく、借入や融資で調達して会社を設立できるのでしょうか?
創業時の出資金については、オーナーが全額出すことが多いですが、それはなぜでしょう。
そういった創業時の資本金について、説明していきます。

1.借りたお金は基本的には資本金にできない

会社設立時に資本金を借りたお金で準備することは認められていません。
それは、日本政策金融公庫といった公的な機関、銀行、カードローン、親からの借金も全て同様です。


ただ、金融機関等からの借入を資本金とすることはできませんが、役員からの借入であれば資本金に振りかえることはできます。


こういった借入金を株式化して資本金に計上することをデット・エクイティ・スワップ(DES)といいます。
このDESは、外からは好ましくないと見られる場合もあるので、注意が必要です。

2.借りたお金の処理は?

会計上、融資で調達した資金は「借入金」として処理されます。
会社を設立する際に、借り入れたお金というのは、「借入金」としなければならず、資本金は自己資金から準備します。


知人から個人的にお金を借りて、それを資本金扱いにするということは、見せ金に該当し、犯罪行為となってしまいます。

現行の会社法では、資本金は1円から設定できますから、極端な話、資本金を1円とし、借入金を運転資金や開業資金として使用します。


増資により、設立後に追加で資金を投入して、資本金を増やすということも可能です。
ただし、増資の際には手続きが必要ですし、費用もかかります。

3.自己資金以外で、資本金を調達する方法は?

他人から借りたお金を資本金とすることはできないのですが、「出資」であれば資本金とすることができます。


出資というのは、事業の成功を期待して、お金を投資することで、出資者は、株主となります。
株主は、利益が生じたら配当金を要求することや、経営への関与が認められています。


こうして集めた出資金を資本金とすることは可能です。
出資金には、返済不要であるという大きなメリットがあります。
返済の代わりに、利益が出た場合の配当を行います。


また、出資であれば合法的に会社の資本金を大きくすることができますし、金融機関からの融資を受けることができます。

しかし、株式会社の特徴でもあるのですが、出資額の大きさで、決裁権が決まります。
そのため、自分が社長であっても、出資してくれた人の方が出資した金額が大きければその出資者に決裁権があるという状態になります。


会社側からすると、借入金ではなく、資本金という形で資金提供をうけるので、返済義務はないのですが、会社を誰かに売り渡すということ、もしくは一部を譲渡するということと同じこととなります。

4.出資者が複数人いる場合は?

会社を設立するにあたり、少しでも多くの資金を集めるために、第三者に出資者を募るケースもあります。
そうやって出資を募り集まり、株主が多いということは、それだけ、多くの人に支持され、事業の内容に賛同されているということを示すということになりますから、融資を受けやすくなります。


また、投資家からアドバイスを受けたり、投資家のネットワークにアクセスできるというメリットもあります。
そうした場合は、出資者には出資した金額分の株式を渡すということになります。


その際、その出資を募った第三者が自分よりも多く株式を所有してしまうと、自分の議決権割合が低くなるので、注意が必要です。
株式会社では、会社の運営や、資金の使い方といった重要な事案は、株主総会で決めます。


株主総会で議決権を持った人の票で賛成・反対が決まりますが、票の数は1人1票ではなく、株の数によって投票できる票の数が決まる仕組みとなっています。
株式を多く所有している人がそういった会社にとっての重要な事案を決定できる権利を持っているということです。


自分が、設立した会社で代表取締役だとしても、議決権がなければ自分の思うような経営ができなくなります。


そのため、3分の2以上の議決権を保有しておくことが基本となります。
最低でも、2分の1以上の議決権は保有しておきたいところです。
そうでないと、代表取締役を解任されてしますリスクを背負ったまま経営をすることになります。

5.会社を設立するなら出資100%

資本金を全て出している(出資100%)事業主は、全ての議決権を持っています。その場合は、会社の運営や、資金の使い道を自分の思い通りに決めることができます。


気がつけば、自分の資本金比率が2分の1以下になっていたということにならないようにしなければいけません。

まとめ

資本金については、よく考えて準備、調達方法の決断をすることが欠かせません。 資本金は借入で準備できず、出資も注意が必要です。


1円から会社を設立できるといっても、自己資金がなければ、創業融資を受けることも難しく、その後の安定した経営にとっておすすめできることではありません。

だからといって見せ金は、犯罪行為ですから、見せかけだけ資本金額を大きくすることはできません

自己資本比率が高い会社が安全と判断されますから、出資金があまりにも少ないとそれだけ会社の体力、信用力は低く評価され、取引を断られる可能性もあります。
資本金の設定も重要な戦略の一つです。


税金、許認可、営む業態によって、理想的な資本金額というものがあります。
会社設立時の資本金の決め方は、やり直しがききません。
専門家のアドバイスも受け、慎重に準備しましょう。

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