会社設立時の資本金はどうやって決めるの?

会社を設立しようとすると、決めなくてはならないことがたくさんありますが、その中でも資本金は、悩ましい項目の一つだと思います。
平成18年の商法改正により、資本金1円でも会社を設立することができました。


とはいえ、それはあまりにもリスクが高いので1円とすることはおすすめできません。 ここでは、資本金をどうやって決めていけばいいのか見ていきます。

1.資本金が低すぎるとどうなる?

資本金を適正な額より低くした場合、どうなってしまうのでしょうか。
資本金が低いと融資を受けにくいと言われます。
そういった面もあるのですが、融資では自己資金の有無がポイントとなります。

例えば、会社の資本金が10万円だったとしても、代表者自身の貯蓄が190万円あれば、合計した200万円を自己資金として融資を受けることができます。
日本政策金融公庫では、制度上、自己資金の9倍まで借りることができることになっています。


実際は、自己資金の2倍から5倍程度の融資を受けることができることが多いですから、自己資金が200万円あれば、1,000万円程度、融資を受けられる可能性があります。

このように、金融機関はかならずしも資本金だけでなく、会社が代表者からお金を借りている場合でも、自己資金としてくれます。
それでも、この方法は一時的に通帳に入れた見せ金だと判断される恐れがあります。


ですから、最初からこの代表者から会社が借りているお金も資本金にしておいた方が、融資を受けやすくなる可能性があります。
資本金が低い場合は、こうしたお金を最初から資本金に計上しておいた方が、金融機関に勘違いされる恐れがなくなります。

2.理想的な資本金額は?

融資を受けるにあたって理想的な資本金額は、次の式で求められます。
(初期投資額+見込売上3カ月分)×1/3=自己資金(資本金)

日本政策金融公庫で創業融資を受ける際に創業計画書を作成します。
その際、必要な資金と調達方法の項目で、左側に必要な資金(設備資金+運転資金)、右側に調達の方法(自己資金+日本政策金融公庫からの借入+他の金融機関からの借入)を記入します。
このとき、左側と右側は同じ金額となります。


設備資金とは、初期投資として必要な店舗、向上、機械、備品、車両などを購入するための資金です。
運転資金は一般的に3カ月分程度、借りることができます。
この3カ月というのは、商売を始めて最初の売上金の入金があるまでに、仕入代金、家賃、人件費等、先に支払わなくてはならないお金があります。


これらの支払いができなければ、会社の経営は行き詰まってしまいます。
そのため、売上金の入金があるまでに必要な経費が、だいたい3カ月分あると良いとされているからです。


自己資金の3倍程度が融資を受けやすいため、この左側の設備資金と運転資金を合計した金額の3分の1を自己資金、つまり資本金にすると良いということになります。
設備資金は、業種により大きく異なります。


飲食店であれば、店舗を構えて、調理器具、什器備品等必要なものを一式揃えるとかなり大きな額となります。
その分、資本金の額も大きくする必要が出てきます。

3.資本金が取引に影響する?

会社概要に資本金額は必ず記載されています。
新しく取引先になる候補の企業がある場合、資本金額も参考にされます。
資本金が極端に低い場合は、財務的に不安定で、信用度が低く評価されがちです。


取引先選定の基準を満たしていないと判断されるかもしれません。
そもそも、資本金というのは、入れ物のようなものと例えられていて、創業時に資本金が200万円であれば、200万円分が入った状態です。


経費として使って、利益としてプラスされ、会社のお金が増えたり減ったりしますが、資本金というのは、増資や減資をしないと変わりません。
その入れ物の大きさは変わらないので、信用の大きさとして資本金は見られています。

4.資本金による消費税への影響

資本金を1,000万以上にする場合も注意するポイントがあります。
それは、資本金が1,000万円未満であれば、会社設立から2年間、消費税が免除されます。


消費税というのは、いったん預かったものを1年分まとめて納めるという形をとっているので、2年間免除されれば、それだけ節税効果も大きくなります。
納める消費税は、総売上にかかる消費税分ではなく、仕入等の会社から支払ったお金にかかる消費税分を差し引いた額になります。


ですので、ざっくりと見込み利益から消費税額を算出してみると大きな金額になることが分かります。
創業時の負担を低くするためにも、資本金の額を1,000万円未満にしておくということもできます。

5.資本金による住民税への影響

資本金の額により、住民税の額が異なります。
東京都を例に見ていきます。
法人住民税は、資本金が1,000万円以下の場合、7万円ですが、資本金が1,000万円超1億円以下の場合は18万円です。


法人住民税は均等割の負担分になりますから、赤字でも絶対に納めなければならない税金となります。
資本金額が1,000万円を超えるかどうかで住民税の額が変わります。

まとめ

創業時の資本金をいくらにするのがいいのか、適正な額をどう考えるか見てきました。
一般的に理想的な資本金額は、創業時に必要となる資金の3分の1の金額とするのがよさそうです。


業種によっては、許認可を取得する必要があれば、資本金額の条件があるものがありますから、そういった面も確認しておく必要があります。
必要な資金調達額や、税負担を考慮しつつ、資本金を決めるということが一つの基準になります。

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