入社日は、いつにする?決めるポイントがある?

御社では、従業員の入社日や退職日をどのように決めていますか?


従業員の都合や、仕事の都合もあると思いますが、実はちょっとした工夫をするだけで社会保険料を削減することができます。


ここでは、その工夫を見ていきたいと思います。

1.入社日と退職日の工夫で社会保険料を削減できるしくみ

ここでは、社会保険料の仕組みを理解してその理由を見ていきます。

(1)社会保険料の仕組み

社会保険、つまり健康保険と厚生年金の資格があるのが、いつからいつまででしょうか。


資格が発生するのは、入社した月です。入社した日に関係なく、その月から社会保険料の徴収が始まります。


社会保険料の徴収があるのは、「被保険者資格を喪失した日の属する月の前月まで」と定められています。


退職日やその方の死亡日に関係ありそうだということはわかると思いますが、ここでのポイントは「被保険者資格を喪失する日」というのが、いつなのか?ということです。


退職の場合、その退職日でしょう?と思いたいところですが、実は、退職日ではなく、退職日の翌日です。


この被保険者資格を喪失した日というのは、退職日や死亡日の翌日と定められています。


そのため、月末つまり、その月の最後の日に退職した場合は、翌月の1日が被保険者資格を喪失した日となるということです。

(2)入社日と退職日で社会保険料の会社負担が得になるのは?

まず、入社日ですが、先ほども述べたとおり、入社した月から社会保険料が必要となります。


ということは、月初に入社しても、月末に入社しても、丸々1カ月分、社会保険料は徴収されますから、その月の1日でも早いほど実際に働いてもらう期間が長くなるので、同じ支払うのなら、得になるということになります。

次に、退職日についてはどうでしょうか、先ほど述べたとおり、退職日の翌日が属する月の前の月が基準になるということは、退職日は月の最終日の1日前にしておくと得だということになります。


月給制の方だと特に最終日に退職ということにしたいという心理が働くと思いますし、どちらかというと区切りがいいので、その月の最終日を退職日とする方が多いと思います。
そうすると、翌月1日が社会保険の資格喪失日となります。


資格喪失日の属する月の前月まで、ということは、31日まである月で30日に退職したとすると、その前の月までですから、最後の約1カ月は、社会保険料の負担がないということになります。

社会保険料は、残念ながら日割り計算はありませんから、その月に1日でも対象となっていれば徴収されます。


ということで、入社日は1日、退職日は月末の1日前であれば、最もお得になるということです。


例えば4月1日入社で9月30日退職だとすると、社会保険料は4月から9月の6カ月分徴収されます。


4月1日からフルで働いてもらいたいと、3月末の入社にし、9月30日に退職した場合には、社会保険料は3月から9月の7カ月とになります。


4月1日入社で9月29日退職だとすると、4月から8月の5カ月分徴収で済むということになります。


このように、1日違うだけでずいぶんと変わってきますから、日程を調整できるなら、調整した方が良いということになります。

ただ、その退職される方が、資格喪失日の前日に、他の事業所で雇用されて、被保険者になる場合等は、その日に被保険者になるという定めもありますから、細かく条件を確認して調整するこことができるならば、調整していきましょう。

2.社会保険料の比較

このように入社日と退職日をほんの数日、工夫することで、2カ月分社会保険料を削減することができます。


それでは、具体的にいくらぐらい削減ができるのか比較してみます。
平成31年度、東京都を例に計算してみましょう。

(1)月給20万円の場合

40歳未満
9,900円(健康保険料)+18,300円(厚生年金保険料)=28,200円

40歳以上
11,630円(健康保険料)+18,300円(厚生年金保険料)=29,930円

(2)月給30万円の場合

40歳未満
14,850(健康保険料)+27,450円円(厚生年金保険料)=42,300円

40歳以上
17,445円(健康保険料)+27,450円(厚生年金保険料)=44,895円

これは、1カ月の会社負担額です。
40歳以上月給30万円の方で2カ月分違うとしたら、89,790円にもなります。


一人分でこの金額ですから、人数が増えるほど、その差は大きくなります。
入社日と退職日を工夫するだけで、これだけ大きな額、社会保険料の会社負担額を削減することができます。

まとめ

入社日と退職日を意識するだけで社会保険料を削減することが可能です。
これだけの金額の削減を経費の他の項目では、なかなか難しいのではないでしょうか。


また、利益率の低い業種の場合、これだけの利益を上げようと思うと、どれだけの売上が必要となるか考えると、なかなか大変であることがわかります。


特に中小企業となると、その負担は余計に大きなものとなります。
入社日は月初として、退職日は月末の前日にする、このことだけ覚えておけば、社会保険料を削減することができます。


これまで、意識されていなかったのであれば、これからは意識して調整してください。


その方を雇用することで生み出される利益と、会社の負担との総合的に判断して、工夫できるところは、工夫していきましょう。

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