人材開発支援助成金の特定訓練コースを活用しよう!

厚生労働省の助成金の一つである人材開発支援助成金をご存じでしょうか。
以前は、キャリア形成促進助成金でしたが、平成29年4月に人材開発支援助成金となりました。


この名称変更で、内容も変更点がありましたので、ここでは人材開発支援金のうち、特定訓練コース(平成31年度)について見ていきます。

1.人材開発助成金の特定訓練コースとは?

人材開発助成金とは、従業員の業務に関わる知識や技術向上のために職業訓練等を実施した場合や、人材育成に関する制度を導入・適用した場合に支給される助成金です。


従業員への訓練や制度導入にかかった費用に応じて助成金を受給することができる仕組みです。

その中でも特定訓練コースは、要件を満たす訓練を従業員に実施した場合、1事業所・1年度につき最大1,000万円が受給可能です。


会社や従業員の成長につながるだけでなく、資金の給付を受けることができるため、積極的に活用したい助成制度です。

2.特定訓練コースの概要

(1)対象訓練
特定訓練コースの支給対象となる訓練とは、「労働生産性の向上に資する訓練、若年者に対する訓練、OJTとOff-JTを組み合わせた訓練等、効果が高い訓練について助成」とあります。

(2)助成限度額
支給の制限として、1労働者につき年間職業能力開発計画期間内で3回までです。

そして1人当たりの経費助成の限度額は訓練時間によって異なりますが、200時間以上で50万円です。


(3)職業能力開発推進者の選任
職業能力開発推進者を事業所ごと選任することが要件になっています。
ただし、100名以下の事業所では本社の推進者が兼任することができます。


職業能力開発推進者は計画の作成・実施、職業能力開発に関する労働者への相談・指導を担当します。
社内で職業能力開発の取組みを推進するキーパーソンとなる方です。

(4)事業所内職業能力開発計画
事業内職業能力開発計画の作成が要件となっています。
項目としては、経営理念・経営方針に基づく人材育成の基本方針・目標、昇進昇格・人事考課等に関する事項、職務に必要な職業能力等に関する事項、教育訓練体系です。


(5)生産性要件の達成
生産性を向上させることができれば、助成額の引き上げがあります。
訓練開始の前年度と3年度後の会計年度の生産性を比べて6%以上伸びていると満たしていることになります。


専用の様式で計算し、証拠となる決算書等の提出が必要となります。


(6)届出
訓練開始の1カ月前までに訓練実施計画届を提出します。
既に届け出た計画書に変更が発生したら、事前に届出を行います。


訓練が終了したら2カ月以内に支給申請書を提出します。
生産性要件を満たした場合は、対象の会計年度の末日の翌日から5カ月以内に割増し助成分のみ別途申請します。

3.特定訓練コースの助成メニュー

対象の訓練としては次の7種類あります。
・労働生産性向上訓練
・若年人材育成訓練
・熟練技能育成・承継訓練
・グローバル人材育成訓練
・特定分野認定実習併用職業訓練
・認定実習併用職業訓練
・中高年齢者雇用型訓練

それでは、それぞれの訓練について概要を見ていきましょう。

(1)労働生産性向上訓練
雇用保険の被保険者全員が対象です。訓練経費は会社が負担している場合対象です。


従業員の申し出で自発的に④の受講を支援する場合は、従業員の賃金と経費が助成の対象となります。


【訓練の基本要件】
・OFF-JTに基づき行われた訓練であること
・訓練の時間が10時間以上であること
・従業員に以下6つの中からいずれかの訓練を受けさせること

①職業能力開発促進センターや職業能力開発大学校等で実施される高度職業訓練
②中小企業等経営強化法で認定された事業分野別の経営力向上推進機関が実施する訓練
③中小企業大学校が実施する訓練等
④厚生労働大臣が専門的・実践的な教育訓練と認定した専門実践教育訓練
⑤生産性向上人材育成支援センターが行っている訓練
⑥事業所の分野で労働生産性の向上に必要な専門的・特殊な技能に関する訓練

(2)若年人材育成訓練
雇用契約の締結後5年以内かつ35歳未満の雇用保険被保険者である従業員と、名称のとおり若年層を対象としています。

【訓練の基本要件】
・OFF-JTに基づき実施される訓練であること
・訓練の時間が10時間以上であること

対象としているのは、会社の中心となるような人材に必要な知識や技能を習得する訓練です。

(3)熟練技能育成・承継訓練
雇用保険の被保険者である従業員が対象になります。

【訓練の基本要件】
・OFF-JTに基づき実施される訓練であること
・訓練の時間が10時間以上であること
・次のいずれかに当てはまる訓練であること
 ①熟練技能者の指導力強化のための訓練
 ②熟練技能者による技能継承のための訓練
 ③認定職業訓練

熟練技能者にも要件があるので、利用できる業種がある程度限定されます。

(4)グローバル人材育成訓練
雇用保険の被保険者である従業員が対象になりますが、海外関連の業務に従事する従業員に対して訓練を実施した場合に助成を受けられます。

【訓練の基本要件】
・OFF-JTに基づき実施される訓練であること
・訓練の時間が10時間以上であること
・海外関連の業務を行っている(計画を含む)事業主が、労働者に対して実施する海外関連の業務に関連する訓練であること

例えば、語学力やコミュニケーション能力向上のための講座等の受講や、国際法務、国際契約、海外マーケティング、地域事情に関する講座といったものがあります。

(5)特定分野認定実習併用職業訓練
15歳以上45歳未満という年齢の条件があります。
建設業、製造業、情報通信業に関する認定実習併用職業訓練を実施した場合に助成が受けられます。

【訓練の基本要件】
・実施期間が6カ月以上2年以下であること
・総訓練時間が1年あたりの時間数に換算して850時間以上であること。
・訓練実施の合計時間の中でOJTが占める割合が2割以上であり8割以下であること。
・訓練終了後にはジョブ・カードにより職業能力の評価をすること。

(6)認定実習併用職業訓練
こちらも15歳以上45歳未満という年齢の条件があります。
OJT付き訓練で、厚生労働大臣の認定を受けた「実習併用職業訓練(実践型人材養成システム)」を実施する場合に助成を受けられます。

【訓練の基本要件】
・実施期間が6カ月以上2年以下であること
・総訓練時間が1年あたりの時間数に換算して850時間以上であること
・訓練実施の合計時間の中でOJTが占める割合が2割以上であり8割以下であること
・訓練終了後にはジョブ・カードにより職業能力の評価をすること

(7)中高年齢者雇用型訓練
45歳以上で、新たに雇い入れた従業員、もしくは、短時間労働者から通常の労働者に転換して雇用された従業員にOJT付き訓練を実施した場合に助成を受けられます。

【訓練の基本要件】
・実施期間が3カ月以上6カ月以下であること
・総訓練時間が6カ月あたりの時間数に換算して425時間以上であること
・訓練実施の合計時間の中でOJTが占める割合が1割以上であり9割以下であること
・訓練終了後にはジョブ・カードにより職業能力の評価をすること

まとめ

この人材開発支援助成金は、要件を満たせば申請することでもらえるお金です。 企業にとって人材を育成することは、企業の成長につながります。


同じ時間や費用をかけて人材育成をするのであれば、こうした助成制度を上手に使うことを検討してください。


厚生労働省は、パンフレットや、必要な書式、書き方、事例などをWEBサイトで公開しています。


また、随時制度が見直しになっていますので、制度を利用する際には最新情報をWEBサイトで確認しながら手続きを行うようにしましょう。

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