助成金で健康診断が対象のものもあるって本当?

厚生労働省のキャリアアップ助成金には複数のコースがあるのですが、その中に健康診断を対象としたものがあります。
助成金は、要件を満たし申請することで資金調達をすることができます。
助成金は返済不要ですから、上手に活用して会社運営に役立てることができます。

1.キャリアアップ助成金とは?

キャリアアップ助成金というのは、有期労働者、短時間労働者、派遣労働者などの企業内でのキャリアアップの取り組む事業主を対象とした助成金です。
非正規雇用労働者の企業内のキャリアアップを図るため、正社員化、処遇改善の取組を実施した事業主に対して助成します。

2.キャリアアップ助成金の要件

(1)中小企業事業主
この助成金での中小企業事業主の範囲は、業種ごとに定められています。
例えば飲食店を含む小売業でしたら資本金(出資総額)5,000万円以下または常時雇用する労働者の数が50人以下です。

(2)支給対象事業主(全コース共通)
キャリアアップ助成金を受給するには、以下の要件を満たす必要があります。
・雇用保険適用事業所の事業主であること
・雇用保険適用事業所ごとに、キャリアアップ管理者を置いている事業主であること
・雇用保険適用事業所ごとに、対象労働者に対し、キャリアアップ計画を作成し、管轄労働局長の受給資格の認定を受けた事業主であること
・該当するコースの措置に係る対象労働者に対する賃金の支払い状況等を明らかにする書類を整備している事業主であること
・キャリアアップ計画期間内にキャリアアップに取り組んだ事業主であること

不正受給にあたると判断された場合助成金の返還を求められます。
その上、返済に際し、受給した日の翌日から返還を終了するまでの期間に対し年5%の延滞金が付されますし、返還額の20%の額が違約金として請求されます。
申請時に間違いのないようにしっかり注意しましょう。

3.健康診断制度コース

キャリアアップ助成金には複数のコースがあるのですが、健康診断を対象としたものは、「健康診断制度コース」です。
この健康診断制度コースは有期契約労働者等を対象とする「法定外の健康診断制度」を新たに規定し、延べ4人以上実施した場合に助成されます。


1事業所当たり38万円(中小企業以外:28万5,000円で、1事業所あたり1回のみです。
また、生産性の向上が認められた場合は増額され、48万円(中小企業以外:36万円)となります。

ここで出てくる生産性の向上というのは、助成金を申請する直近の会計年度における生産性が、その3年度前に比べて6%以上伸びていること、またはその3年度前に比べて1%以上(6%未満)伸びていることです。
この生産性要件に関する支給申請にあたっては、厚生労働省のWebサイトから「生産性要件算定シート」をダウンロードし、算定することができます。

対象となる労働者は、次の要件を全て満たす必要があります。
・有期雇用労働者等であること
・雇用時健康診断もしくは定期健康診断または人間ドックを受診する日に当該対象適用事業所において、雇用保険被保険者であること
・健康診断制度を新たに設け実施した事業所の事業主または取締役の3親等以内の親族以外の者であること
・支給申請日において離職していない者であること

健康診断で助成金を受給するには、雇入時または定期健康診断の費用の全額を負担することを労働協約もしくは就業規則に規定し、費用を全額負担する必要があります。
人間ドックの場合は、費用の半額以上を負担する必要があります。


ここに出てくる雇入時健康診断とは、労働安全衛生規則に規定されている常時使用する労働者に対して行う健康診断のことです。
定期健康診断というのは、労働安全衛生規則に規定されている常時雇用する労働者に対して行う健康診断のことです。
人間ドックというのは、基本健康診断に加えて、胃がん検診、子宮ガン検診、肺がん検診、乳がん検診、大腸がん検診、歯周病疾患検診、骨粗鬆症検診のいずれかの項目について行う健康診断のことです。

ここで注意が必要なのが、既に有期契約労働者等への健康診断制度を導入していて、この制度の対象者を拡大した場合や、費用の全額負担規定のみを設けた場合は助成金支給の対象となりません。

4.受給までの流れ

それでは、このキャリアアップ助成金を活用するには、どのような手続きが必要なのかを見ていきましょう。

(1)キャリアアップ計画書の作成・提出
キャリアアップ助成金を活用するには、事前にキャリアアップ計画を作成し、提出することが必要です。
このキャリアアップ計画は3年以上、5年以内の計画鬼面を定め、労働組合等の意見を聴いて作成します。
ガイドラインがありますので、それに基づいて取組の全体の流れを決めます。
また、キャリアアップ管理者を決めることも求められていますので、決めておきましょう。

(2)取組の実施
健康診断については、処遇改善関係コースに該当しますから、就業規則の改定等、取組を実施します。
就業規則または労働協約に健康診断制度を規定します。
そして、就業規則や労働協約に基づいて、法令に実施が義務づけられていない有期契約労働者等、延べ4人以上に健康診断等を実施します。

(3)支給申請
4人以上に実施をした費を含む月の分の賃金を支給した日の翌日から起算して2カ月以内に支給申請をします。

(4)審査、支給決定
支給審査が行われ、支給が決定すれば、助成金が支給されます。
申請状況により審査に時間がかかる場合があります。

まとめ

キャリアアップ助成金の健康診断受給コースは、法令で義務づけられていない有期契約労働者等に健康診断を実施することで助成金を需給できます。
必要な就業規則のテンプレートや申請書類の記入例等、必要なものはすべて厚生労働省のWebサイト上に公開されています。


助成金は、要件にあてはまり、申請することで需給できます。
こうした取組をすることで企業の業績がアップすることも期待されるものですから、前向きに取り組んでみられてはいかがでしょうか。

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