学習塾の開業のための融資に必要なことは?
学習塾を経営したいと考える方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。
いざ、学習塾を始めたいと思っても、どのように融資で資金調達をすればいいのか戸惑われると思います。
ここでは、学習塾を開業するにあたり、融資を受ける際に必要となる知識を見ていきます。
目次
1.学習塾開業資金の融資のために必要なこと
融資を受けるためには、何から準備したらいいのかを順に見ていきます。
(1)自己資金を貯める
学習塾を開業するにあたってもいろいろな形式があります。
学習塾のフランチャイズオーナーとしてスタートする方法と、個人で開業する場合と大きく二つあります。
どのような形式、どれぐらいの規模で開業するかにもよりますが、フランチャイズを利用する場合には、1,000万円程度は融資を受けることを考えておいた方がいいです。
1,000万円を融資で調達しようと思う場合、最低でも200万円は自己資金が必要になります。
開業資金の融資となると、日本政策金融公庫がもっともおすすめですので、日本政策金融公庫で話を進めていきます。
日本政策金融公庫では、融資を受けるにあたって、個人の通帳を半年分は必ず確認されます。
そのため、半年以上かけて自己資金を計画的に貯めている履歴が通帳で確認できるように準備を進めます。
とにかく自己資金があればいい、通帳に残高があればいいと考えがちですが、それでは融資を受けることが難しくなります。
一時的に残高があればいいと、お金を借りて口座に入れるといった見せ金は、確実に見抜かれますので、計画的に自己資金を貯めていきます。
(2)学習塾の開業予算を算出する
学習塾を開業する物件にかかる費用、つまり店舗取得費が必要になります。
店舗取得費には、敷金、礼金、保証金、仲介手数料が含まれます。
もちろん、これらの金額は、場所や物件の条件により大きく金額は変わってきます。
安いところで家賃の4カ月分、高ければ20カ月分必要になる場合もあります。
次に設備としては、内装工事費、看板代、エアコン、複合機、パソコン、机、椅子、キャビネットなどが必要になります。
設備は一般的には、300万円から400万円は必要になります。
その他、学生を募集するためのウェブサイトの作成やダイレクトメールの費用、印刷代など、細々と必要となるものがあります。
どのような方法で、それらを準備するかによって予算が大きく変わってきますので、学習塾の規模や内容に応じて、必要となるものをもれなく洗い出しましょう。
フランチャイズに加盟する場合は、さらに加盟金、保証金、ロイヤリティーが必要になります。
フランチャイズを利用すると、塾の運営に必要となるノウハウを全て提供してもらえますので、初期投資は増えるものの、自らする準備の負担が減りますし、フランチャイズの知名度も利用できます。
そのため、フランチャイズを利用して開業される方も多いです。
こういった費用にそれぞれ、いくら必要になるのかしっかり調べておきます。
最初に見込みが狂うと、開業できたとしてもその後の資金繰りに影響があります。
しっかりリサーチして、必要となる開業資金、その後の運営に必要となる経費をシミュレーションしましょう。
2.開業するために必要な知識
(1)商圏分析
学習塾の特徴として、商圏が非常に狭いということがあります。
ターゲットとする学年にもよりますが、特に学年が低くなるほど、自宅の近くに通うものですから、半径3㎞程度が商圏になります。
そのため、学習塾を開こうとする地区に対象年齢の人口が十分いることを分析しておく必要があります。
また、同じ商圏にライバルとなる競合がどのような方を対象としているかを調査しておく必要があります。
(2)ターゲットの明確化
ひとことで学習塾と行ってもそのタイプは様々です。
まず、進学塾と呼ばれる、受験勉強のための学習を目的とするものがあります。
次に、補習塾と呼ばれる学校の授業についていくことを目的とするものがあります。
最後に総合塾という進学塾と補習塾の両方の機能を兼ね備えたものがあります。
どういったターゲットに対して、そのターゲットを集客できる人口が商圏内に十分いることを調査します。
また、最近は、非常に個性的な学習塾も増えてきています。
付近に同様の学習塾がなければ商圏外からも通ってもらえる場合もありますので、ターゲットの定め方は重要です。
例えば、発達障害といった一人ひとりの特性に配慮したり、学習塾でなかなか対策できない作文を強化したりといったものがあります。
ターゲットを明確にすることによって、適した立地条件や、物件の条件、求める講師も明確になっていきますので、非常に重要です。
(3)資格や手続き
学習塾の開業にあたって、資格や条件は特に必要としていません。
そのため、フランチャイズで開業する方の多くが未経験で開業するという特徴もあります。
(4)優秀な講師の確保
学習塾は、口コミで集客することができます。
良い口コミを増やしていくためには、人気講師が必要となりますので、優秀な講師を確保できるかどうかというのは、非常に大きなポイントとなります。
まとめ
学習塾を開業するにあたって、フランチャイズに加盟使用とすると、多くのお金が必要となります。
フランチャイズでない場合は、初期投資やその後かかる経費は少なくなります。
どのような形で学習塾を開業するにあたっても、開業前に融資を受け資金調達する方がほとんどです。
融資を受けるために必要となることを、理解し、開業する1年程度前から、計画的に準備をしていく必要があります。