事業資金の借入申込書に収入印紙は必要?

事業資金の調達のために金融機関に融資を申し込む場合には、複数の書類が必要になります。

そのうちの一つに借入申込書があります。

金融機関との契約に関する書類には収入印紙が必要となるものもあるので、この借入申込書について、その内容と収入印紙の関係について、ここでは見ていきます。

1.借入申込書とは?

金融機関へ融資を申し込む際に、必要となる情報が集約された書類が借入申込書になります。

金融機関の融資担当者が、この借入申込書を見て、融資希望の金額や返済期間等の概略を把握します。

借入申込書に記載されている主な項目は以下のとおりです。

・申込者の情報(会社名・会社住所・代表者氏名・代表者住所・代表者の家族構成 等)

・融資希望額

・融資額の借入希望日

・返済期間・希望日・返済方法

・融資額の使いみち

2.収入印紙とは?

収入印紙は印紙税という税金を納める一つの形で、印紙とも呼ばれています。

収入印紙が必要となる対象は、印紙税法で定められた「課税文書」です。

課税文書ごとに、対象となる印紙税額が細かく規定されており、これは税金ですから必ず収入印紙を貼付して税金を納めます。

消費税のようにお店がまとめて納めたり、直接納める他の税金とは異なり、印紙税というのは、必要な額の収入印紙を購入し、対象の書類に貼付することで納めることになります。

課税文書の対象として代表的なものとしては、次のようなものがあります。

・定款

・不動産等の譲渡、地上権又は土地の賃貸借の設定又は譲渡に関する契約書

・請負に関する契約書

・約束手形

・預貯金証書

・領収書

印紙税の課税文書についての詳細や印紙税額は国税庁の「印紙税額一覧表」にて確認することができます。

なお、収入印紙については、郵便局やコンビニエンスストア等、切手を販売しているところで購入することができます。

3.借入申込書に収入印紙は必要か?

印紙税法には「金銭消費賃貸借契約書」が課税文書とされており、この契約書に対しては収入印紙が必要となります。

契約書に対してというところがポイントで、お金を貸す側と、お金を借りる側との両者がその内容に合意して両方の記名押印がある文書が契約書です。

借入申込書というのは、お金を借りる側が一方的に記入し提出している書類であって、その時点では、まだ金融機関から内容に合意を得られていません。

そのため、この借入申込書の時点では契約が交わされたことになっておらず、収入印紙は不要であるということです。

4.収入印紙が必要な借入申込書もある?

基本的に、融資を申し込む場合の借入申込書は、印紙税の課税文書にはあたりませんので収入印紙は不要です。

ただ、例外として収入印紙を必要とする場合もあります。

それは、連帯保証人による署名・押印がある場合の借入申込書です。

連帯保証人が確定していて、連帯保証人本人の署名押印がある場合は、債務の保証に関する契約書とみられるので、収入印紙が必要となります。

つまり、借入申込者と連帯保証人の間の契約書になっているということです。

このあたり、解釈が難しいところなのですが、同じ借入申込書であっても、その内容によっては「借入申込書」というタイトルに関わらず「債務の保証に関する契約書」と判断されます。

印紙税の課税文書は、必ずしも書類のタイトルだけでは判断できず、その内容によって課税文書であるか、課税文書でないのかの判断が変わってくるので注意が必要です。

課税文書に収入印紙が貼付されていないことが判明すると、納付しなければならなない印紙税の3倍の過怠税が徴収されます。

融資を申し込む場合の金融機関が作成している所定の書式であれば、その金融機関にそれぞれの書類について印紙税の課税文書であるかどうか確認できます。

4.印紙税額は?

融資に関する契約書は、印紙税の課税文書であり、第1号文書の「消費貸借に関する契約書」に該当します。

その印紙税額は、契約書に記載された契約金額によって定められています。

1万円未満 非課税

1万円以上10万円以下 200円

10万円を超え50万円以下 400円

50万円を超え100万円以下 1千円

100万円を超え500万円以下 2千円

500万円を超え1千万円以下 1万円

1千万円を超え5千万円以下 2万円

5千万円を超え1億円以下 6万円

1億円を超え5億円以下 10万円

5億円を超え10億円以下 20万円

10億円を超え50億円以下 40万円

50億円を超えるもの 60万円

契約金額の記載のないもの 200円

例えば、飲食店の開業資金として1,000万円の融資を申し込んで、審査に通って契約書を締結する際には契約書1通につき2万円の収入印紙が必要ということになります。

収入印紙は貼付しただけではだめで、さらに消印をしなければならないことになっています。

一般的には、契約当事者が契約書と印紙の両方にかかるように押印することで消印をしています。

消印したことで印紙税を納付したこととなると定められています。

まとめ

一般的には、金融機関に提出する融資の借入申込書については収入印紙は不要です。

融資の審査が通った後に作成される契約書に収入印紙が必要となります。

ただ、同じ借入申込書であっても、借入申込者と連帯保証人の署名押印がある場合は、

借入申込者と連帯保証人間の「債務の保証に関する契約書」に該当し、印紙税の課税文書となります。

書類のタイトルだけで判断できないのが、印紙税の難しいところでその内容によって課税文書であるかどうかの判断が異なることを理解しておきましょう。

金融機関所定の書式であれば金融機関の指示に従えば大丈夫です。

収入印紙は貼り忘れがあったとしても、法律上その契約は成立しています。

しかし、収入印紙の貼り忘れや金額間違いのないように、また、消印忘れのないように注意が必要です。

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