個人事業主は、雇用保険加入の手続きをどうする?

雇用保険は、社会保険制度の一つで、労災保険とあわせて「労働保険」と呼ばれています。

雇用保険は、健康保険、年金保険とは異なり、適用事業所の形態について決まりがありません。

そのため、個人事業であっても、適用対象の従業員を雇い入れれば加入しなければなりません。

知らなかったでは済まされないものですから、ここでは、雇用保険そして加入手続きの概要を見ていきます。

1.雇用保険の対象者とは?

最初に雇用保険の対象者を確認しましょう。

(1)雇用保険の対象となる人

労働者を1人でも雇っていると、雇用保険の加入手続きが必要です。

雇用保険においては、業種、規模等を問わず、全て適用事業です。

被保険者の範囲としては「雇用される労働者」となっており、臨時内職的に就労する場合は除きますが広く対象となります。

パートタイム労働者については、以下の①、②のいずれにも該当するときは、対象者となります。

①31日以上引き続き雇用されることが見込まれる者であること。具体的には、次のいずれかに該当する場合をいいます。

・期間の定めがなく雇用される場合

・雇用期間が31日以上である場合

・雇用契約に更新規定があり、31日未満での雇止めの明示がない場合

・雇用契約に更新規定はないが同様の雇用契約により雇用された労働者が31日以上雇用された実績がある場合 ( 注 )

[(注)当初の雇入時には31日以上雇用されることが見込まれない場合であってもその後、31日以上雇用されることが見込まれることとなった場合には、その時点から雇用保険が適用されます。]

②1週間の所定労働時間が 20 時間以上であること。

ここで注意が必要なのが、平成29年1月1日から65歳以上の方(高年齢被保険者)も雇用保険の適用対象となっています。

2.雇用保険の保険料と手続き

雇用保険は、労災保険と併せて年1回、申告と納付を行うことになっています。

提出先は管轄の労基署となっています。

(1)労働保険に加入したばかりの場合

年度の途中に入社された場合、加入日から年度末(3月31日)までの概算保険料を算出し、50日以内に納付します。

雇用保険料は、概算の保険料を支払っている仕組みになりますから、確定した保険料と概算の保険料を精算する必要があります。

そのため、翌年度の雇用保険料については、6月1日から7月10日までに当該年度の概算保険料の申告納付と、前年度の確定保険料を申告・納付することになります。

3年目以降は、当該年度の概算保険料の申告・納付と、前年度の確定保険料の申告・納付を行います。

(2)保険料の計算

確定保険料は、雇用保険料と労災保険料の合計額になります。

①雇用保険料は、雇用保険対象者の給与総額×保険料率で計算します。

平成31年度の雇用保険料率については、以下のように定められています。

・失業給付の保険料率は、労働者負担・事業者負担ともに3/1,000(農林水産・清酒製造の事業及び建設の事業は4/1,000)

・雇用保険二事業の保険料率(事業主のみ負担)は、3/1,000(建設の事業は4/1,000)

②労災保険料は、労災保険対象者の給与総額×保険料率で計算します。

労災保険の保険料率は、事業の種類が90種類と、非常に細かく分類され定められています。

労災保険料は、全額事業主負担なのですが、雇用保険は、一部従業員負担があります。

そのため、年度の保険料を一括で先に事業主が負担し、毎月の給与から雇用保険の従業員負担分を差し引くという計算を行います。

3.雇用保険の加入手続き

従業員を雇用した場合は、雇用保険と労災保険の「労働保険」に加入します。

この手続きは「労基署」と「ハローワーク」の2箇所で行います。

(1)労基署での手続き

労働者を雇用した日から10日以内に労働保険関係成立届を提出します。

労働者を雇用した日から50日以内に、労働保険概算保険料申告書の提出と概算保険料の1回目の納付を行います。

(2)ハローワークでの手続き

初めて労働者を雇用した事業所は、適用事業所設置届を雇用した日から10日以内に提出します。

対象加入者ごとに、被保険者資格取得届を雇用した月の翌月10日までに提出します。

4.労働保険に加入しないとどうなるか

労働保険は、従業員を1人でも雇った場合は加入する必要があります。

規模も法人格の有無も関係ありませんし、65歳以上も対象となっていますので、勘違いしないようにしっかり確認する必要があります。

加入要件を満たしているにも関わらず、加入していない場合は、雇用保険法にて「6カ月以下の懲役又は30万円以下の罰金」と定められています。

この違反は、主にハローワークの調査や従業員からの通報により、未加入が発覚しています。

実際に未加入が発覚した場合、対象となる人の保険加入と未納付分が徴収されます。

まとめ

従業員を雇い入れた場合、短期間に複雑そうな手続きをしなければならないので、難しいとか面倒と思う方も多いです。

ただ、雇用保険に加入すると事業者にメリットがあります。

というのも。厚生労働省の各種助成金制度は、雇用保険加入が条件になっています。

授業員の雇用や、職場環境の改善など、利用できる助成金が数多くありますので、活用を検討してみてください。

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